貧打の課題続く西武

 やはり貧打はそう簡単に解消されるものではない。4連勝で波に乗ったかと思われた後に3連敗を喫し、貯金生活はわずか1日で終わった西武。浮き沈みの多い1週間余りとなった。

1番西川が最大の収穫

 まだ安定感があるわけではないが、西川愛也の成長ぶりが今季の打線を支えている。全20試合に2番または1番で先発し、長年固定できなかった外野手の一角を埋めようとしている。

 ここまですでに6盗塁で、周東右京(ソフトバンク)と小深田大翔(楽天)と並んでリーグトップに。昨季の8盗塁にすでに近づいている。長打も目立ち始め、18日と20日は二塁打、23日は先頭打者ホームランと、チームを勢いづける役割を果たしている。打率は.256と高くはないが、チャンスをつくる上で、確実に上位打線にいてほしいバッターだ。

 新外国人のネビンも奮闘している。一時は打順を下げたものの、再び3番に戻ると、直近は7試合連続安打とコンスタントに打ち、打率.256ながら得点圏打率.294で試合の約半分の数字となる9打点と及第点の結果を残す。こちらも二塁打7本に本塁打1本と長打力を発揮し始めている点も前向きな要素だ。しばらくは1番西川、3番ネビンで打線の流れをつくっていくことになるだろうか。

セデーニョ降格、4番混沌

 打撃不振により、セデーニョが登録を抹消された23日。代わって4番に入ったのは41歳の栗山巧だった。

 今季プロ24年目を迎えた西武・栗山巧外野手が23日、今季5打席目でセンターへ初安打をマーク。この安打でプロ入りから22年連続での安打となり、「とりあえず1本出て良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 これで22年連続の安打となり、通算2149本に。ミスターレオの健在ぶりは喜ばしいが、同年齢の中村剛也とともに、いまだに大ベテランに4番を任せなければいけない西武の野手陣も情けない。このヒットに若手中堅の選手たちが何を思ったか。次戦からは誰が4番を担うかにも注目したい。

 いくら打率1割台とはいえ、打席に立つ脅威としては他に上回るような打者が限られる中、セデーニョ降格の判断は素早かった。どこかを痛めている可能性もある。

大車輪ルーキー渡部が復帰へ

 代わって25日からのオリックス3連戦ではルーキー渡部聖弥が復帰見込み。22日のイースタン・リーグのDeNA戦では二塁打を含む3打数2安打1打点と早速格の違いを示した。

 ここまで1軍で打率.429。5試合連続2点以下と得点力不足に苦しむ打線で、万全の状態で戻り、5番として再び輝きを放つ姿に期待が高まる。

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