ソフトバンク 000 000 000|0
西 武 001 000 00× |1
(ソ)●大関(1勝1敗)、松本晴ー海野、渡邉
(西)○隅田(3勝)ー古賀悠
ついに貯金生活へ突入だ。西武が連日の投手戦を制し、4連勝で今季初の貯金「1」に。各紙には「373日ぶりの貯金」の見出しが踊った。立役者は左腕隅田知一郎だ。気迫のこもった投球で今季チーム初の完封を遂げ、自身も無傷の3連勝とした。これで日本ハム、オリックス戦に続いて3カード連続の勝ち越し。西口文也監督新体制で、いよいよ波に乗り始めた。
隅田104球で「マダックス」未遂で完封
隅田が抜群の安定感を見せた。9回を104球で被安打4、9奪三振で無四球完封。三回に連打と犠打で1死二、三塁のピンチを招いたが、緒方理貢と今宮健太から2者連続三振を奪った。その直後、味方の攻撃で、4番セデーニョがタイムリーを放って先制。これに力をもらったように、五、六回は先頭で走者を出したがピンチを凌ぐと、七回からは3イニング連続で三者凡退で抑え、虎の子の1点を守り切った。
100球未満での完封「マダックス」にも迫る少ない球数が光った。ローテションの再編により、同カードで今井達也の次に投げる試合が続く。防御率は隅田が0.75でリーグトップに立ち、今井が2位の0.84。侍ジャパンにも選ばれ、今や国内トップクラスとも言える左右の2人は、他球団にとっても厄介な存在になりつつあるだろう。

ヒーローインタビューで、隅田は好調の要因に最近ハマっているという対話型生成人工知能「チャットGPT」を挙げた。「あとでインスタに載せるので見てください」と呼びかけ。投稿には「背中を押してくれる言葉を投げかけてほしい」との質問に「自分を信じて、肩の力を抜いて、自分の投球リズムで腕を振れ」「行け、エース、運命を自分のものにしろ!」といった熱い言葉が並んだという。


抹消の源田に代わり滝澤が躍動
守備の要、源田壮亮の登録抹消というピンチで、代役として十二分の働きをしたのが滝澤夏央だ。六回無死一塁では、今宮健太の打球を素早く二塁に送球してダブルプレーに。七回は、先頭の山川穂高のセンターへ抜けそうな当たりに追いつき、取ってすぐに腕を振って勢いよく送球してアウトに。続く中村晃の打球も深い位置から無駄なく裁き、続けて拍手喝采となった。
隅田の好投を盛り立てた働きに、西口監督は「しっかり源田の穴をカバーできる。源田が帰ってきてショートを守れるかどうかはわかりません」と評した。4年目の21歳が、源田不在の間に攻守でどこまでアピールできるかも見ものだ。
コメント