中島宏之 引退へ

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 ついにこの日が来てしまった。西武のショートとして活躍し、2008年の日本一にも貢献した前中日の中島宏之(裕之)内野手(42)が27日、現役を引退することが分かった。プロ野球通算1928安打で、2千安打まであと72本に迫っていた。未明に飛び込んだニュースに、悲しんだ西武ファンも多いと思う。私もその一人だ。

中島宏之が引退決断 通算1928安打、WBCで世界一に貢献 現役続行へ自主トレに励むも…(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
 西武、オリックスなどで通算1928安打を積み上げ、昨季限りで中日を戦力外になっていた中島宏之内野手(42)が、現役引退を決断したことが26日、分かった。近日中に発表される見込み。  巨人を自由契

 中島は兵庫県伊丹市出身。地元の伊丹北高校という無名の公立校から発掘され、2000年のドラフト5位で西武に入団。02年に1軍デビューを果たすと、03年に打率.306、13本塁打を記録。04年にメジャーへ羽ばたいた松井稼頭央氏を後を継ぐショートとして、同年に強打を武器にレギュラーに定着し、打率.287、27本塁打、90打点をマークした。

日本一に貢献 

 最も記憶に残るのは08年だ。3番打者として、1番片岡易之、2番栗山巧、4番中村剛也とともに「片栗中中」の25、26歳の若獅子による上位打線を形成。打率.331、21本塁打81打点、25盗塁で最高出塁率(.410)のタイトルも獲得し、ベストナインとゴールデングラブ賞にも輝いた。チームは前年の5位から優勝を果たし、日本シリーズでは巨人を4勝3敗で破って4年ぶり13度目の日本一にも輝いた。09年は侍ジャパンとしてWBCに出場。イチローに続く2番遊撃手として、チームトップの打率.364、7打点をマークして2大会連続の世界一に大きく貢献した。

 この年はシーズンでも173安打で最多安打のタイトルを得て、翌10年まで3年連続20本塁打を記録した。

大リーグ挑戦で暗転

 暗転したのは13年。海外FA権を行使して大リーグに挑んだが、アスレチックスに所属した14年までの2年間でメジャー出場を果たせなかった。日本球界に復帰した15年からはオリックス、19年からは巨人、昨年は中日でプレーした。復活の兆しを見せた時期もあったものの、いずれも西武時代のような輝きを放てなかった。

 西武には一つ下の栗山、中村の両ベテランが健在で、昨季どん底を味わったチーム状態では受け入れる余裕はなかっただろう。最後は残念な形にはなったものの、今後指導者の道を歩むのであれば、再び西武のユニホーム姿を見られる機会が訪れるかもしれない。

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