4月12日(土)14時・エスコンフィールドHOKKAIDO
西 武 000 000 011|2
日本ハム 000 000 001|1
(西)○隅田(2勝)、S平良(2S)ー古賀悠
(日)金村、宮西、●池田(1敗)、柳川ー伏見、田宮
26イニング連続無得点。それでも勝った。延長十二回、前夜に痛恨のサヨナラ負けを喫した西武が、2戦連続の投手戦で雪辱。日本ハムを相手に5戦目で初勝利を挙げ、5連敗の楽天を抜いて最下位から脱出した。立役者は左腕、隅田知一郎だ。
吠えた隅田、8回無失点
援護がなくても、ゼロを並べるのが先発の役目だ。隅田が8回をわずか89球、被安打4、4奪三振1四球で無失点で2連勝を飾った。初回を三者凡退に封じ、波に乗った。三回は先頭の松本剛に初安打を許すも、フライで二つのアウトを取り、松本の盗塁を古賀悠斗が好送球で阻止した。
五回2死一、二塁のピンチでは、伏見寅威をショートゴロに仕留めた。ようやく八回に味方が1点を取ると、その裏は最後に万波中正から空振り三振を奪い、無失点で締めた。直球と落差のある変化球で強力打線を手玉に取り、少ない球数でテンポよく抑えた。力でねじ伏せた前日の今井達也に続き、この左右の2本柱はさらに存在感を高めている。
最後は平良海馬が、2死一、二塁のピンチで代打矢澤宏太にタイムリーヒットを浴びて1点差に。さらに四球で一打サヨナラの場面で前日の悪夢が蘇ったが、最後は田宮裕涼をファーストゴロに抑え、逃げ切った。最後の投内連携も鍛錬の賜物だった。
執念見せた源田
9日のロッテ戦の二回からゼロ行進が続いた打線は、今季初めてネビンを3番から4番に、渡部聖弥を5番から3番に替え、つながりを狙った。開幕戦で完封負けを喫した金村尚真に対し、初回に早速、2死から渡部がヒット、ネビンが四球でチャンスをつくったが、5番外崎修汰がレフトフライに倒れた。三回にも渡部のヒットと盗塁、外崎のヒットとこの日6番で先発のセデーニョの四球で2死満塁のチャンスをつくるも、野村大樹がサードゴロでまたも得点ならず。
その後もランナーを出しながら1点が遠い。いよいよ終盤となった八回。先頭の外崎が右前打で出塁すると、暴投とセデーニョのヒットで無死一、三塁とこの日最大の好機に。ここで代打中村剛也が空振り三振、古賀がショートゴロ。またも悪い流れとなったが、ここで打順を9番に落とした源田壮亮が執念を見せる。初球を右方向へ引っ張ると、セカンドにしぶとく取られるも、俊足を飛ばして右足からのスライディングでセーフに。「いや、もうまじで勝ちたかったんで」と、とっさの判断だったという。三塁走者が返り、ようやくスコアボードに「1」を灯した。

これで終わっていれば勝利はなかったかもしれない。九回にも先頭の西川愛也がレフトへの二塁打で出塁。ここで、走塁時に右足首を痛めて大事をとった渡部に代わり途中出場していた平沼翔太が、センターへタイムリーヒット。貴重な2点目を奪い、これが決勝点となった。新たな打順が機能した終盤でようやく身を結んだ西武。渡部の状態が気がかりだが、終盤の打線の粘りを次戦にも生かしたい。
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