西武ファームの現状・打撃編

データ

 埼玉西武ライオンズの2軍は、今季昇格した西口文也監督に代わり、小関竜也新監督が率いる。ここまでイースタン・リーグで現在、25勝19敗1分けで3位。1軍とほぼ同じ勝敗で、首位の巨人と2.5ゲーム差と好位置につけている。打撃陣の現状を探る。

佐藤龍が別格の打撃、出塁率は4割超

 昨季は93試合に出場して7本塁打34打点とキャリアハイをマークし、9月以降は4番に固定起用された佐藤龍世。今季オープン戦途中に寝坊により3軍に降格。のちにただの寝坊ではなく、女性との密会が原因だったことも発覚している。

 開幕からいまだに1軍出場はないが、2軍ではやはり別格の打撃を見せている。規定打席には未到達ながら、30試合で34安打を放ち、打率.321で2本塁打8打点。14四球を選んでおり、出塁率は.405と圧巻の数字を残している。24日の巨人戦でも2番セカンドで出場し、ツーベースを含む3安打猛打賞と調子を維持している。

 開幕前に西口監督からお灸を据えられる形となったが、打撃レベルは当然1軍レベルにある。あとは野球への向き合い方になるのか。セカンドで滝澤が離脱しても、昇格したのは平沢だった。問題が実力ではないことは確かなようだ。今後はどのような処遇になるのか注視したい。

村田4番固定で経験値積む

 1年目の昨季は5月にデビューして初打席初ヒットを記録した村田怜音。身長196センチの大砲候補は、すぐに膝の怪我で長期離脱を余儀なくされ、我慢のシーズンを過ごした。今季はオープン戦で結果を残したものの、チーム方針で、2軍でじっくりと経験を積んでいる。

 ここまで4番ファーストで固定起用され、44試合に出場して47安打を放ち、打率.280でイースタン・リーグの5位につけている。本塁打は2本で打点は16とまだ少ないが、二塁打は16本を数える。まずはけがなく攻守でプロの実戦経験を積み、体力をつけて夏以降に1軍のチャンスをうかがいたいところだ。

ルーキー佐藤太、林冠臣ら期待

 他にも期待のルーキーが続々と出てきている。まずは浜松商高ー神奈川大出身で、育成ドラフト2位で加わった佐藤太陽。内野の複数ポジションを守れ、1番ショートでの起用から期待の高さがうかがえる。オープン戦にも2試合に出場してヒット1本を記録。ファームでは19試合で19安打、打率.264、4打点、3盗塁とまずまずの成績を残している。

 台湾出身で、日南学園高ー日本経済大からドラフト4位で加入した外野手の林冠臣(リン・クァンチェン)も存在感を見せている。まだ出場は9試合ながら打率.348、3打点。195センチの恵まれた体格を生かし、強い打球が持ち味。こちらも実戦経験を積めば、どこかでチャンスが巡ってきそうな勢いだ。

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