41歳のベテラン中村剛也、22歳のルーキー渡部聖弥。西武で年齢差19歳差の4、5番の中軸コンビが打線に活力をもたらしている。チームはここまで3勝6敗の最下位と昨季から続く不振からはまだ脱却できていないが、2人の存在は光明になっている。
8日終盤の粘り→9日初回の2得点に
9日のロッテ戦では、前日の九回の粘りが、そのまま初回の攻撃につながった。1番長谷川信哉が内野安打で出塁すると、ネビンがレフトへのツーベースでチャンス拡大。ここで前日ホームランを放ち、4番に座ったベテラン中村剛也が、低めのまっすぐをしぶとくレフト前に運んで貴重な先制打に。さらに5番ルーキー渡部聖弥が、内角の難しいツーシームをバットを折りながらショートへの内野安打とし、2点目を追加した。
2人はともにこの日マルチ安打で、前夜に続いて気を吐いた。特に渡部は開幕から5番としてどっしり構え、打率.457でリーグトップに浮上。9試合ですでに16安打を放ち、得点圏打率も5割、OPSは1.029とその役割を十二分に果たしている。恐るべきルーキーの到来に、西武ファンも驚きを隠せないだろう。
次々と打ち立てる新人記録
クリーンアップでの開幕新人スタメンは、2003年の後藤武敏以来22年ぶり。さらに、新人として開幕から6試合連続安打も、01年の佐藤友亮に並ぶ球団タイ記録だった。無安打だったのは4月6日のソフトバンク戦のみ。すでに猛打賞2度、2安打が3度と打ちまくり、バットをへし折られても外野に運ぶ力強いスイングが目立っている。



おかわり君500本の大台へ
一方、中村は5試合に代打を含めて主に指名打者で出場し、ここまで8打数5安打1本塁打で3打点、3四球で打率.625、出塁率.727、OPS1.727と驚異の数字を残している。セデーニョの状態が上がりきらない一方で、2人の併用で互いの負担を減らしながら結果が上向けば理想的だろう。昨季は7本塁打に終わったが、今季の良好な状態を維持できれば、あと21本に迫る500本の大台には確実に近づくはずだ。42歳となる今季も、ファンは美しい放物線を心待ちにしている。
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