薄氷の初勝利

試合雑感

3月8日(土)13時・静岡県草薙総合運動場

西武 000 200 010 |3

楽天 000 000 002 |2

(西)渡邉、上田、黒田ー牧野、柘植

(楽)早川、ハワード、中込、今野ー太田、石原

期待の大砲が先制打

 この時期に結果で一喜一憂するのは早すぎるが、投打に若い力が輝いた初勝利には価値がある。

 4番・村田怜音(れおん)ー。その響きだけでロマンがある。西武は四回、1死一塁から村田が初球の内角高めのカットボールを振り抜くと、ぐんぐんと伸びて中越え二塁打に。先制タイムリーとなった。6番蛭間もフォークをうまくすくい上げ、センターへの適時打で続き、この回2得点を挙げた。

 源田、外崎コンビが外れ、若い布陣で臨んだオープン戦3戦目。楽天の左腕早川に対し、序盤は力のない打球が目立った打線にあって、違いを見せた。皇学館大出身で2023年ドラフト6位の2年目は、身長197センチ、体重112キロの大柄をしなやかに操る技術があり、当たれば飛ぶ。

 ルーキーイヤーの昨季も早々に頭角を現したが、春先に出場4試合目で左膝の大けがでシーズンを棒に振った。それだけに、この日の4番起用にも期待の高さがうかがえる。

育成選手らも躍動、投打かみ合う

 育成選手たちも存在感を放った。今季ソフトバンクから加入した背番号140、25歳の2番仲田がチーム初安打を含む2安打。いずれも得点につながり、2四球を含めて全4打席出塁と上位打線の役目を果たした。3点目は売り出し中の背番号119、モンテルがレフト前への適時打。これが決勝打となり、大きなアピールとなった。

 投げては先発の渡邉が力強い直球を主体に5回を被安打2、6奪三振で無失点に抑え、開幕ローテーション入りへ堂々と名乗り。2年目の上田も3回のロングリリーフで被安打1、3奪三振で続いた。3点リードの九回は4年目右腕の21歳、黒田が登板。制球に甘さがあり、いきなり3連打を浴びるなど2失点したが、150キロ超を連発して最後は2死満塁のピンチで粘り、逃げ切った。

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